お知らせ

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2024.9.3

台風一過。良いスタートが切れたゾ!-2学期始業式-

 台風10号のため、2学期始業式は、予定をより1日遅れの9月3日(火)になりました。
 始業式では、校長から新1万円札の顔となった渋沢栄一に纏わる話を枕に、学園創立100周年記念式典に向けた話がありました。
〈校長式辞から〉
 歴代最強クラスの台風10号が過ぎ、学校全員で2学期のスタートが切れた。
 さて、7月初旬、私のところにも「栄一君」がやって来た。「栄一君」こと渋沢栄一は、「日本資本主義の父」と言われ、NHK大河ドラマ「青天を衝け」で知るとおりだ。今や新一万円札の顔となり、その一枚がこれだ。我が「清徳学園」の創始者荻原 閑先生は、23歳の時、関東大震災に遭遇した。当時、渋沢は83歳。東京で商業実務の勉学に励んでいた閑先生は、渋沢の講演を聞いたり、その業績を研究したりしたかも知れない。
 その渋沢に『論語と算盤』という著書(講演録)がある。書名の『論語』とは、中国の古典。人としての在り方として、目指すものは、「仁」という思いやりの心であるとしている。「孔」という名前の先生、一般に「孔子」と言っている、その人が、弟子たち説いて聞かせた言行録だ。片や「算盤」は、計算道具の「算盤」で、ここでは「商売」という意味としてよい。渋沢は、ここで「人の在り方」と「商売」の関係は、切ってもきれないもので、拍手をするのに片手ではできないように、どちらもとても重要で、その調和が大切だと説いている。
 この偉大な渋沢に大きな影響を与えた『論語』の中で、2学期の啓陽生に役立ちそうな一節がある。
 ある時、孔子は、息子に向かって、「息子よ。お前は『詩経』を学んだか。もし学んでいないなら、それは壁に向かって立つようにもので、一歩先も見えないし、その先にも進めない…。そうでないと何の役にも立たないぞ。」と言うことがあったという。『詩経』とは、中国の古い詩集。その詩には、社会常識、知識、礼儀、作法、感謝、また人として踏み行うべき道などが表出されていて、自らの行動規範となっただけでなく、政治や外交の場でも『詩経』を学んでいることで大事なコミュニケーションが図られたのだろう。
 啓陽生において、その『詩経』に相当するものの一つに「挨拶」があろう。孔子になった気分で言えば、「啓陽生よ、『挨拶』の勉強をよくしているか。TPOをわきまえた『挨拶』ができるか。それができないのは、壁に向かって立つようなもので、検定試験、国家試験も大事だが、それが出来ずしてどう役立とうか。」ということになろう。
 新一万円札の顔となった「栄一君」を手にしたら、今日のこの話を思い出すがいい。来月、18日(金)には、「学園創立100周年記念式典」がある。たくさんの来賓がお祝いに駆け付けてくださる。その式典で「商業」を学ぶ啓陽生のビジネスマナーとともに喜びと感謝の気持ちを「挨拶」という形で表現し、その質の高さをご覧いただこうじゃないか。今学期は検定、行事、部活動と大変だが、その分よい勉強ができるはずだ。

 次に、善行賞の披露、難関資格取得者の表彰をしました。
〇国家資格 情報処理技術者試験 情報セキュリティマネジメント試験合格
                           3年生 川合健太郎
〇善行賞 (熱中症で水分補給を要する老人を介助)    3年生 久保田早紀

 続いて、本日から教育実習をする、本校卒業生、田沢捷嗣先生の紹介、9月7日(土)に行う「第74回静岡県商業科実務競技会」に出場する選手の壮行会を行いました。選手を代表して3年生の青嶋颯太さんから、「日頃の成果を出せるように頑張ってきます。東海大会出場など、先輩の成績を目標にしています。」と、力強い挨拶がありました。