お知らせ

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2024.1.9

「当たり前」ができる人になろう ―3学期始業式―

1月9日(火)、3学期の始業式を行いました。
大正13年、学園が誕生して100年目に当たる新年、新学期です。幾分冷え冷えした体育館行事でしたが、何れの生徒も新しい年を迎えるのに相応しい姿勢で臨めました。
〈校長式辞から〉
新年、新学期、啓陽生の皆と2学期を結んだ体育館で、新しいスタートが切れた。大きな災害や事故があった。何とも辛い気持ちだ。「漢字検定」の団体が、その年の世相を表す漢字に「絆」を選んだことがあった。2011年、東日本大震災で家族の結び付きや人と人とが助け合う大切さ、また、なでしこジャパンが世界一になったことなどから選ばれたものだ。まさにその「絆」の大切さを実感している。
正月番組の多くが、この災害や事故の話題にとって代わる中で、恒例の箱根駅伝があった。駒沢大学に他の大学がどう挑むかが注目されていた。結果、青山学院大学が、新記録で優勝した。大きな災害があった中で行われたレースだったので、優勝監督からどんなコメントが聞かれるか、関心があった。神妙な面持ちで箱根駅伝ができたことを感謝し、魂を籠めて走った選手を労った。
それを聞いて、原監督が書いた本の中の言葉を思い出し、「やっぱりそうだよな。啓陽高校と一緒だ。是非、啓陽生に聞かせておきたい。」と思った。今からそれを紹介して、3学期、始業の言葉の一つとする。
※『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』から一部を引用して紹介。(略)
紹介した最初の辺りの、「人を裏切るな。責任を持ってやれ。嘘をつくな。約束を守れ。」は、本校の校訓である「誠実。忍耐。研鑽」と同じだ。毎日、寮の皆で掃除をするところも、皆とピッタリだ。こうしてみると青学優勝の原点は、駅伝練習の特別メニューにあるのではなく、人として「当たり前」ができる各自の日常にあるということで、それなら皆にもできる。
総合優勝が決まった後、区間賞を取った部員へのインタビューで、「監督が、あなたの後ろからマイクで声を掛け続けていましたが、その時、どんな気持ちでしたか?」との問いに、「監督と僕とが、タスキで繋がっているように思って頑張りました。」と答えていた。その言葉にも、惹かれた。
私の話を聞いて、どんなことを思ったか。今日から始まる新しい学校生活の「当たり前」が、これまでと同じようにきちんとできていたいものだ。そして、青学の駅伝チームのように、皆一人ひとりとクラス、学年、教科、部活動などで関わりのある先生たちとが、何かしらのタスキで繫がれ、それぞれの学年に相応しい成長ができる一年にしようではないか。学校も、一生懸命に応援していく。