2022.7.19
「交通ルール」順守を誓い合う ー命の大切さを学ぶ教室 ー
7月19日(火)、「命の大切さ」を学んで「交通ルール」順守を誓い合うことを目的に、交通事故で大切な娘さんを失ったご遺族の方に講演をお願いしました。静岡県警察本部の協力により実施できたものです。
子どもを取り巻く様々な事件や事故が多発し、子ども自身も自分の「命」に関する意識は決して高くないという状況にあります。また、規範意識が低いことから、年齢相応の責任ある行動が取れず、大切な命を危険にさらす場合も少なくありません。
高校生の「交通ルール」軽視した行動もその一つで、高校生が運転する自転車関連の交通事故や違反行為があることについては、本校もその例外ではありません。幸い重大事故には至らないものの、交通違反や不注意から交通事故を引き起こす事案があり、自他の「命」を危険にさらしているという実態があります。
講師の築地秀将さんは、平成31年4月、当時高校2年生だった三女みのりさんを交通事故で失いました。横断歩道を青信号で横断中、左折する大型トラック巻き込まれたということです。事故から数年経っても決して癒えることのない深い悲しみ、後悔、また犯人や司法に対する怒りなどで嗚咽する気持ちを押し殺され、呼吸を整えながら話していただきました。
〈生徒の『生活日誌』にあった記述から〉
・命を大切にしてほしいという思いが、強く伝わってきました。人一人にたくさんの人が関わりを持っています。自分だけでなく、他人も大切にしたいと思いました。
・高校生の交通マナーが悪いと言われています。社会人になると自動車に乗ることになるので、「命を大切にするという心」を育てていきたいと思います。
・築地さんは、「悲しみがこみ上げて来る」と三回続けて言いました。「悔しくて悔しくて」という言葉も耳に残っています。毎日、ただただ会いたい。抱きしめてあげたい。あの日に戻りたい。
・運転をするということは、拳銃の引き金に指を掛けていること。怖くなりました。
・交通事故だけでなく、いじめや虐待もたくさんある。命を大切にしてほしい。築地さんの訴えがよくわかりました。
・娘が16歳になるまで、幸せな人生を送らせて貰った。娘に感謝している。築地さん家族の辛さが伝わってきて、私も悲しくなりました。
・私たち家族は、娘を失って「死刑」より辛い「終身刑」を受けて生きることになりました。一番心に残っている言葉です。
講演の結びに築地さんから、ノーマコーネットの詩「最後だとわかっていたら」の朗読がありました。